第18章 Krebs
車の中は静かで翔陽はなんか緊張しいるみたいだった
座席の並びは助手席に翔陽で後ろの席に私と飛雄が座っている
「オラ、そんなに思いつめんな
焦るのは分かるけどなー」
翔陽は冴子さんにぐい-と頬をぴっぱられ涙目になっていた
「回り道には回り道しか咲かない花があんだからさ」
「おお~っ!よくわかんないけどかっけえ~っ」
『翔陽はおバカだからな~
でも冴子さん素敵ですな』
「わはは!!そうだろうアタシの車でドライブできんだから感謝しろってこと!」
その後翔陽の緊張も解れ冴子さんと楽しそうに会話をしていた
因みにその間飛雄はというと隣で熟睡している
「ぐおー・・・」
『わっ!』
ガタンッと揺れた勢いで飛雄がこちらに傾いてきた
『飛雄?』
「スカー・・・」
膝に倒れてきてもそのまま寝ていたので
東京までそのまま飛雄を膝枕をしたままだった
おかげで到着した時には足が痺れて動けなかった
「陽葵さんっ!スンマセンッ」
『いいよいいよ気にしないで
冴子さん鍵締めておくので先に行ってください』
「陽葵姉ありがとうっ!!」
『頑張んなさいよ翔陽っ飛雄っ!!』
「うんっ!!」
「はいっ!」
だだだだっと走って行く三人を見送った
暫くしてやっと痺れが取れ私もみんながいる体育館へと向かった