第11章 Stier
5月に入りGWがやって来た
去年は合宿を行ったが今年は遠征になった
梟谷学園グループ内での練習試合
最初は森然高校次に生川高校そして最後に梟谷学園
私は残念ながらモデルの仕事が入り
最後の梟谷学園の試合のみの参加となった
『鉄朗ーっ研磨ーっ!!』
「遅い」
『これでも急いで来たんだよっ』
今回の撮影は九州地方で泊まり込みだった
撮影後すぐにマネージャーの土井さんにお願いして
急いで梟谷学園まで送ってもらった
「陽葵ーっ!!」
『キャ!
ちょっと木兎、抱き着かないで』
「可愛い格好だな!」
今日の格好はボーダーのオフショルに
鮮やかなブルースカートを合わせている
色っぽくなりがちなオフショルも
ボーダーならヘルシーな雰囲気に様変わりする
『急いでたから着替えずにそのままきたの』
「木兎ってめえ!
俺の陽葵に抱き着いてんじゃねえよ!?」
「まだ黒尾のじゃねえだろっ!」
「どっちのでもいいので試合始めませんか?」
「同感」
「日向-っ
ドリンク作ってきてくれ」
『了解ですコーチ
みんな試合頑張ってね』
「「ぜってぇ勝つ!!?」」
「木兎さん落ち着いてくださいね」
「暑苦しい・・・・」
闘志を燃やす2人と
それを冷めた目で見る赤葦と研磨
暑くなりすぎた木兎がスパイクをミスしたり
サーブを失敗ししょぼくれモードに突入し
あっさりと音駒高校の勝利で終わった