第11章 Stier
試合が思った以上に早く終わり
余った時間は各自で自主練していた
私は体育館横の水道へとボトルを洗いに出ていた
「ぶひゃひゃひゃひゃ
ざまぁねえな木兎っ」
「ぐぅぬぅ~
たまたま調子が悪かっただけだ!」
「へぇ~じゃあもう一回スパイク打ってみ?
綺麗にブロックしてやんよっ!」
「上等ッ!!
赤葦トス上げろ!?」
「1本だけですよ」
『ボトル洗い終わりました~』
「ご苦労さん
悪いけど山本呼んできてくれるか?」
『はい』
山本はどこかと探していると
反対側の壁際にいるのを発見した
真っすぐコートを横切って山本のもとへ向かっていると
「「陽葵ッ!!」」
名前を呼ばれ振り向くと勢いよく飛んでくるボール
咄嗟にレシーブ体勢をとって
綺麗にセンターの位置にボールを返した
『木兎も鉄朗もまだまだだね
あっ山本~コーチが呼んでるよ~』
はひぃ!!と変な返事をして
山本はコーチのところに走って行った
「陽葵の勝ちだね」
「お二人ともお疲れさまでした」
「「次は負けねえ!!」」
「ホント暑苦しい・・・・・」