第6章 Cancer
お迎え?と小首を傾げると
ドアの外に鉄朗の姿を見つけた
なにやらどす黒いオーラを纏ってらっしゃる
『・・・・・・怒ってる?』
「怒ってねぇように見えるんなら
眼科いこうか陽葵ちゃん」
「陽葵っちの知り合いッスか?」
「あ"?お前誰だよ」
「モデルの黄瀬涼太ッス!」
「あっそ
で、陽葵ちゃん
これはどういう訳なんですかぁ?」
『黄瀬君にナンパされた』
「へぇーナンパねぇ」
「ヒッ!
違う!ナンパじゃなくてお願いッスよ!!」
鉄朗に睨まれ黄瀬君はカメラマンや他のスタッフと
一緒になって必死に説明している
「マスコットガールねぇ~」
『うん。月に2日程度だし
それなら良いかなって』
「事務所は黄瀬君と同じところで
社長には僕の方から伝えとくよ
書類とかあるから住所教えてもらってもいいかな?」
メモに住所を書いて渡すと
ん?と小首を傾げられた
「名前が黒尾ってなってるけど?」
「ああ、陽葵は俺と一緒に住んでるから」
「えっ同棲ッスか!!」
『同居だよね?』
「いやいや!どっちも同じッスよ!!」
『なんかこの会話前にもしたことあるね?』
「確かにな」
「じゃあそう言うことで
これからよろしく陽葵ちゃん」
『はい』
共演楽しみにしてるッス♡と微笑む黄瀬君に
バレー雑誌だから黄瀬君と共演は無いんじゃない?
と言うとガァーンと項垂れていた