第1章 Aries
バレー部のマネージャーになって一月がたった
徹とハジメは1年生ながらにレギュラー入りし
先輩たちに混じり頑張っている
今日は部活が休みで早くに家に帰ってきた
「陽葵姉!」
『どうしたの翔陽?』
「陽葵姉部活は?」
『今日はお休み』
「じゃあおれとバレーしよう!」
『良いよ
でも翔陽宿題は終わったの?』
「!?」
『・・・まだなんだね
手伝ってあげるから
宿題終わらせてバレーしようね』
ガックリ肩を落とし回れ右をして部屋を出る
翔陽の頭をくしゃくしゃと撫でるとパァと笑顔になった
『いっくよー』
「おうっ!」
軽くサーブを打つが顔面でレシーブする翔陽
う~ん・・・今のうちから特訓しとけばもう少し上手くなるかな?
上手くなると良いんだけどな・・・
『ほらほら、ちゃんとレシーブしないとダメだよ?』
「う~わかってるんだけどなぁ」
『とにかく
ボールに毎日触って慣れなさい』
「陽葵姉!
トス!次はトス上げて
おれ、スパイク打ちたい!!」
『ハイハイ』
トスはそんなに上手くはないんだけどなぁ
ポーンと弓形のトスを上げると嬉しそうに助走し
高くジャンプし綺麗なスパイクを決めた
間近で見ると本当に良く跳ぶなあ~
「やっぱりスパイクは気持ちいい♪」
『でもね、レシーブも大事だよ?』
「わ、わかった
レシーブも頑張る!」
来月の誕生日にボールをプレゼントしなくちゃね