第4章 Widder
気が済むまでショッピングを楽しみ
一番気に入ったシュシュを購入し
鉄朗が居る隣のスポーツショップに向かった
『やっぱりバレーコーナーだよね』
きょろきょろしながら店内を歩いていると
前から男が小走りに走って来る
邪魔にならないよう通路を右に曲がった
「ちょっと待ったぁー!!」
『な、なに!?』
後ろからガシッと肩を捕まれ
クルッと体を回転させられたと思ったら
新しいおもちゃを見つけた見たいに
キラッキラの笑顔を向けてきたのは
銀髪でミミズクの羽角のような髪型の男
なんか見たことあるなあ~って思ってたら
梟谷の木兎光太郎だったよ
「なぁなぁ一人?」
『ヘ?いえ、一人じゃないです』
「彼氏?彼氏ときてんの?」
なんで私になんか声かけるんだろう?
からかわれてるんだよねコレ?
もしかして田舎者のオーラ染み出てる?
「・・・・・なんてどう?」
『ん?なに?』
考え事してて聞いてなかった・・・
「だーかーらー
俺と遊ばないかっていってんの!?」
『ごめんなさい
友達が一緒だから』
「じゃあその友達も
一緒に遊べば良いじゃん!!」
「お前の言う"遊び"ってのは
どんな遊びなんだ?」
「バレーしようぜバレー!!」
木兎の後ろから鉄朗が現れ問いかけるが
それに気づかず木兎はにこにこと答えていた
「お前なあ・・・
二人でバレーってせめて後二人はいるだろ?」
「はあっ確かに!!
じゃ飯食いに行かねえか!?」
『ええ~と・・・・・
木兎が今話してるのは
私じゃなくて鉄朗なんだけど・・・』
「へ?てつろうって誰だ??
ってか、お前に名前教えたか???」
『さ、最初に名乗ったんじゃないかなぁ?』
アハハ~と乾いた笑いを浮かべていると
腰に手を回して抱き寄せられた
「俺らデート中なんだよ
悪りぃけど他あたってくれ」