第3章 Leo
「及川さんサーブトスのコツを教えてください!」
ある日の部活後、徹とハジメと残って自主練習していると
飛雄が徹に声をかけてきた
「え?何?俺の座右の銘を聞きたいって?」
「いえ、サーブトスのコツを・・・」
「"叩くなら折れるまで!!"」
「サーブトスの・・・」
「イヤだね!なんで後々脅威になる奴を
自分の手でこさえなきゃなんないのさ!
イヤだね、バーカバーカ」
「及川1年に絡んでんじゃねぇ!」
『飛雄、私で良かったら教えるよ?』
「えっ?!陽葵さんバレー出来るんスか?」
『うん。一番得意なのはレシーブだけど・・・』
「ダメダメー!?
陽葵ちゃんは及川さんと一緒に練習するの」
「じゃ、及川さんがお・・・」
「イヤだね!」
あぁ・・・・・飛雄がイライラしてる
『飛雄』
徹から離れこいこいと手招きをした
『ずっと徹を見てきたからアドバイス位なら出来るよ?』
「お願いします」
徹に隠れてこそこそと飛雄にアドバイスするが
丁寧に説明しても頭の上に?マークがいっぱい飛んでいた
ダメだ飛雄は本能で動く派だった・・・・・
急遽言い方を変え身振り手振りで簡単に説明すると
分かりましたと頷き自主練に戻っていった
「陽葵ちゃ~ん遅くなっちゃったし送ってくよ♡」
『ありがとう
じゃあバス停までよろしくね』
茜色に染まる道を徹とハジメの3人でバス停まで歩く
「陽葵の弟は何組なんだ?」
『弟?北川第一には入学してないよ
山向こうの雪ヶ丘中学だよ』
「え!陽葵ちゃん家遠いと思ってたけど
山向こうから来てたの!?」
『うん。徹とハジメに会いたかったから』
「「え///」」
『じゃ送ってくれてありがとまた明日ね』