• テキストサイズ

夢繰り屋 凛 第四章

第3章 私の夢。


私には、小学生の時から
繰り返し見る夢があった。

『自分が死ぬ夢』と言うか、『死んでいる』夢。

気が付いた時は、自分のお葬式の最中。
両親も友達も泣いている。

祭壇の真ん中には、自分の笑顔の写真。
棺の中には、自分の体が横たわっている。

最初は、ただ悲しくて皆と一緒になって
泣くしか出来なかった。

最終的に、斎場に運ばれて、
家族の見守る中、重い鉄の扉が幾重にも
閉められて…私の棺に火が付けられる…。

私はここにいるって、泣き叫んでいるのに、
誰も気づいてくれない。
悲しくて、淋しくて、恐くてたまらなくて…

毎回、決まって…そこで目が覚める。
大粒の涙を流しながら…。


でも…何十回と見続けてきた夢には、
変化が生まれていく事となる。

中学生になる頃には、

(…またこの夢やん…。)って、

夢の中である事が認識出来るようになったいた。


そんな夢の話を真剣に聞いてくれたのが
由紀だった。

真剣に聞いてくれたからこそ、
笑ったり、からかったりせず、

「夢やって、分かってるんなら、なんか出来るんちゃう?
 なんかやってみたらいいねん。体に入れるか試して
 みるとか…無理やろか?」


由紀の言葉に、驚いた。
考えもつかない事やったから…。

















/ 11ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp