第5章 少女の決意
「無事、届けてくれたみたいね…」
数日後、私の元に戻ってきた梟を撫でれば嬉しそうに目を瞑ってもっとしてくれ、って感じで頭を更に突き出すから更によしよしと頭を撫でた。
撫でる手を止めて数歩歩いて手を垂直に真っ直ぐ翳して振り返れば不思議そうに顔を傾ける梟は私をじっと見ていた。
その大きな瞳に応えるように深呼吸をして見つめ返して前を真っ直ぐみた。
「これから訓練兵の時にした時よりももっと凄い訓練をしようと思う。毎日寝る時間も惜しんでやろうと思う。カーラの死が無駄になんてならないように。…ついてきてくれる…?」
「…………………………」
梟に人の言葉がわかるはずがない。
そう言ってしまえばそれまでだがこの子は私の手紙も届けてくれて私の元へ帰ってきた。
これは一種の私のほんの少しの希望だった。
「……!」
バサッ、
バサッ、
木の端で翼を大きく広げ何度も広げて真っ直ぐに本当に真っ直ぐに私を見つめてこちらへ飛んできた梟は垂直に伸ばされた私の手に掴まった。
まるで私の言葉に、応えてくれたようだった。
それがなんだかとても感動的で一人じゃないんだと今言われた気がして反射的に涙が眼に浮かぶ。
それを不思議そうに見つめる梟によしよし、と頭を撫でれば嬉しそうにまた目を細めて私の肩に寄り添うように頭を擦り付けてきた。