第4章 忌まわしき壁と記憶
「何…あれ、」
扉を開けた先にはカーラがポツリと呟いた言葉にその先に顔を上げれば、そこにはいてはいけない、いるはずのないものがそこにいた。
巨人。
そこには、ウォールマリアの50メートルの壁を超えた巨人がそこにいた。
…嘘でしょ。
しかも、壁よりもでかい。
凄くデカかった。
まるでこの巨人は…始祖の巨人じゃないか。
話に聞いていた巨人と同じだ。
それをカーラも分かっているのか信じられないという顔つきでただ、黙って壁を見上げていた。その壁から覗かせる巨人を。
ただひたすら見上げていた。
その時間はどれくらいだっただろうか。
けど、きっとほんの数秒。
けれど私たちには本当に長く感じていた。
その数秒が一時間、それ以上に感じていた。
「!」
ドォオンンッ
その音と共に私は目を見開いた。
その巨人は、壁を。
私たちが住んでいた守られて来た内側の壁をいとも簡単に壊したから。
「……………………こんなこと……あっちゃ……
いけないのに……」
「お姉ちゃん!!逃げて!」
「早く!」
その声にハッとして顔を下に向ければカーラが切羽詰まったように私の手を引っ張っていた。そのまま、カーラに手を引かれ走り出せば周りも同じように走り出す光景が目の端に移る。
それは、ほんの興味だった。
カーラに引かれながら走る私は後ろを振り向いた。
…そこには人が何人も巨人によって喰われる姿がそこにあった。