第4章 忌まわしき壁と記憶
「お姉ちゃん、名前変えて出て行ったよね……?」
「そりゃ…」
「あの人たちも必死になって探してるの。
お姉ちゃんを探してる。何年も手掛かりがなくって困ってたみたいで……でもある一通の手紙が教会の方に行ったみたいで」
「手紙……」
「誰だったけ……確かブラウンって人がお姉ちゃんの正体をバラしたみたい……」
「……は最後まで私が巨人だと思ってたんだろうね」
「……」
私たちの家は仮住まいで、私はこの家の本当の子供じゃない。
ただ、教会の前に捨てられていた。
手紙を添えて。
それをこの家のあの人達が私を拾い役目を理解し私を育てた。
けれど私はその役目を放棄して逃げ出した。
自分の人生くらい自分で決めたかった。