第4章 忌まわしき壁と記憶
その帰ってこない、の意味がわからないほど私も馬鹿じゃなかった。
「お姉ちゃんが出て行った一年後くらいかな。何度も知らせようと思ったんだけど…お姉ちゃんあの人たちのことよく思ってなかったし逆にこれで良かったのかな、なんて思っちゃったの」
「……なんで死んだの」
「………………………………きたの…」
「え?」
「夕方くらいだった。
…〝教会〟が来たの。お姉ちゃんを探してた。そこで…口論になって」
「なんで口論になってあの人たちが死ぬの?意味がわからない」
「……お姉ちゃんの宿命はおかしいって。我が子のように育てて来たからやっぱりお姉ちゃんを教会には渡せないって……」
なにそれ。
あの人達はいつも私に宿命がどうとか言ってたくせに。いつも私のことよりこの国のためだから私が死ぬのは当たり前で仕方ないことだとそう言ってたくせに。
理解ができなかった。
私を庇った意味が。
私を娘同然だと思ってるだって……?