第3章 弱さと強さは紙一重
「何故、ここに呼ばれたかわかるか
マリア.ウォーリア」
「……はい、分かっています」
「今回はリヴァイがいたから良かったが…
自分の力を余り過信しすぎないほうがいい。確かに座学.立体起動.戦力をもっても君は今回の兵士たちの中でずば抜けた成績を叩き出している。だが、巨人からしたら君は餌に過ぎない。勿論、他の者もそうだ。今回リヴァイを君の監視下に置き同行させたのはただ君がここの兵士だからではない。」
「…はい、リヴァル.ブラウンの捕獲も兼ねてですよね」
「ああ。そうだ。
君には酷な話かもしれんが、これはもう既に決定事項である。奴は以前から憲兵団の中で少しずつであるが兵を引き抜いていた。
そして、貯蓄、馬、金品、その他諸々、自分の手ではないが周りの人間を使い決して自分の手は汚さず動いていた。今回はいい機会だったというわけだ。君にも彼の本性を知っておいて貰う必要があった。知らぬままであったならきっとそのまま君も彼の思考に洗脳されそれら全てが正しいと思い込み、加担していた可能性があった。今回はいい機会だったと思ってくれ。君にも、彼にとっても…潮時だったのだ。」
「…………………………はい」
淡々と、言葉を放つ団長は私の身を案じてくれているようでいて違う。
勿論それもないわけではないだろう。
時々、エルヴィン団長の考え方が恐ろしく感じる時があった。
何かを天秤にかけた時、すんなりと切り捨てる、それができる人なのだ。この人は。
だから、とても恐ろしく皆が付いていく。
それだけの率先力があり説得力がある。
私も何も言えなかった。
全て納得してしまったから。
少し前の私なら反発していただろう。
けど団長はそれも想定のうちで私にリヴァルの本性を見せたのだ。
だから、この話を聞いてもそうだったんだとすんなりと頭で理解できてしまっている自分がいた。