第3章 弱さと強さは紙一重
「立てるか」
「……はい、」
本当に五分で倒してしまった。
時間なんてわからないけど。きっとそんなに時間なんてかからなかった。
腹部の痛みはまだズキズキと痛んでいたけどもうこれ以上迷惑をかけられない。
それが私の今の気持ちだった。
「……あっ、」
立ち上がろうと腰を上げた瞬間ぐらりと視界が歪んで崩れ落ちそうだった時、隣からすごい力で持ち上げられた。
馬に乗っている兵長が身を乗り出して片腕で私を持ち上げていたのだ。
……嘘でしょ。
怪力だこの人。
「下手な嘘つきやがって。
お前の馬は確か近くにあっただろ。行くぞ」
「ちょっ…!お、おろしてください!もう大丈夫ですから」
「…下ろしてもいいがそうはいかねえみたいだな」
「え…?」
「お出ましだ」
「!!」
気づかなかった。
いつから居たのだろうか。
いや、もうそんな話じゃない。
デカすぎる。
これが、巨人。
教科書では見たことあった。
でも実際目の当たりにしたのは余りにも異質で大きすぎた。
「こっちは3人背負ってるってのに間が悪いな。」
「兵長!!来ます!」
「!」
バァン!
派手に大きな音でこちらをかけて来る。
恐ろしかった。
それを機敏に避けた兵長と私たちは本当に生きて帰れるのか…?
「置いて来るんだったな。
…エルヴィンも酷なこと言いやがる」
「……」
それはすぐ後ろに縄で馬にくくりつけられているリヴァルのことを言っているのだろう。
殺すのかと思ったら気絶させただけの兵長はどこから出したのか縄でぐるぐるに馬にくくりつけていた。