第3章 弱さと強さは紙一重
……
「餓鬼が盛ってんじゃねえよ。」
その声は、すぐ側でしたかと思うとダンっ
と大きな音を立て私に掛けられていた体重が軽くなり涙で見えない視界が更に滲んで。
「…っいっ…て…」
大きな音はきっとリヴァルが投げ飛ばされた音だと遠い意識の中理解する。
「……へいちょ……っ…」
「夢は覚めたようだな。そのまま寝とけ。
五分で片付ける。」
腹部の痛みと涙で起き上がれない私に兵長は
ゆっくりと振り返るとしゃがんで手の甲で私の涙を拭い、
「待ってろ。…お前は十分頑張った」
そう言って頭をわしゃわしゃと乱すだけ乱して私を守るようにして前に立った。
その姿が今も忘れられないのはきっと初めてこの人への認識が改まったせいだからだ。