第3章 弱さと強さは紙一重
時間が酷くゆっくりに感じた。
それはきっと今聞いた言葉のせいだと思う。
リヴァルは、確かにこう言った。
〝俺の子を宿してくれないか〟
そう、確かに言った。
何故。
今?
どういうこと。
頭の中がぐるぐると考えが巡って酷く心拍数が上がっていく。
そして、追い討ちをかけるようにリヴァルは笑った。
「大丈夫、優しくするから。俺に任せて」
「リヴァル…」
「……大丈夫」
大丈夫……。
……ほんとうに?
何が大丈夫なの?
リヴァルは私と添い遂げてくれるつもりなのか。それなら、受け入れるべきなのか。
けど私は調査兵団に入団したばかりでまだ何もできていない。やっと、何か大切なものが見えてきそうだった。
私の何かが変わりそうだった。
それを、今ここで終わらせてしまっていいのか。全てリヴァルに。彼に預けてしまっていいのか。
私は、ほんとうにそれで幸せなのか。
「ちょ、ちょっと待って」
「……どうしたの?怖くなった?大丈夫初めは優しくするから」
「待って、ほんとうにちょっと…」
「いいんだ、マリア怖いよね。大丈夫
俺がついてるよ」
「リヴァル!」
ガッ。
リヴァルの胸板を思いっきり押した。
私だって調査兵団に入団して首席合格だ。
それなりに力はある。
そのおかげかリヴァルは思いのほかにトン、と離れてくれた。
「……なに、どしたの。そんなに怖い?」
「違うくて…、リヴァルは私とその、添い遂げる仲になってくれるってことだ…よね。そういうことするってことは…」
「そういう仲…」
「結婚…とか、」
かぁあ、と赤くなっていくのがわかる。
自分でも信じられない言葉を口にしているのがわかる。
だって、そういう事をするということはそういうことだもんね。
私たちずっと付き合ってるしそういうことだよね。
けど、そんな私の考えは一瞬にして打ち消される。
「……何言ってんだよブス」