第3章 弱さと強さは紙一重
初めはただ利用してやろうと思った。近付いたのには理由があった。
偶然家族からマリアに届いた手紙が俺の部屋に届いていて暗号化されたメッセージは俺には読めた。それは、同族だったからだ。
その手紙が届いた日から、間違って手紙が届いていたことを告げたことをキッカケに仲良くなった。全て俺の計画通りだった。
血の繋がりが欲しかった。
結婚して子を成せばきっと素晴らしい子ができるだろう。将来有望な選ばれし子が。
彼女となら作れるだろうと。
だから、そんな気持ちで近付いた。
俺なら落とせると、そう踏んで。
馬鹿みてえな安い笑顔を貼り付けて。
優しく振舞い、紳士に振舞い女扱いもしてやった。
最初から興味なんぞ一欠片もなかった。
だから、所属兵団を聞かれた時は笑うのを堪えるのに必死だった。
……
「本当に調査兵団に入らないの」
「入らないよ」
「親が憲兵団に入れっていうから?」
「そう。何度もそう言ったろ?」
「だって……そう簡単に会えなくなるのに」
なんだよそれ。
寂しいってか?
笑わせんなよ。
俺には俺の使命がある。
お前はただの道具に過ぎないのに。
道具の分際でまるで俺のことが分かってるかのように。
俺は色恋なんてもんは最初から抱いちゃいねえってのによ。
馬鹿な女だよ、マリアはさ。