第3章 弱さと強さは紙一重
(otherside)
ウォールマリア南東の山奥。
そこに俺の家はあった。
「リヴァル、ここへ来なさい」
「はい母さん」
母さんに呼ばれて用意された椅子に座ると母さんはいつもの口癖のように俺に言った。
「リヴァル、貴方は選ばれた子なの。
貴方は、この壁の中を守らなきゃいけない。わかるわね。あの子の使命とはまた別の役目。あの子は外側を。貴方は内側を。わかるわね。」
「……はい、母さん」
母さんは口酸っぱくいつも言った。
俺に貴方は選ばれた子だと。
特別だ。
そう、毎日同じことを告げた。
まだ小さかった弟は外で遊びまわって今は自分の役目さえも知らない状態だった。
俺は死ななきゃいけない。
この人類のために。
けれど、弟は生き続けなければならない。
その命が尽きる寸前まで。
役目を全うしなければならない。
それは、決められた定めであった。
何故、俺は死ななきゃいけないのか。
それは俺が生まれた瞬間から決まっていた定めだった。避けては通れない。
俺に自由などなかったのだ。
そう、初めから。
親の言いなりの人生だ。
それも仕方ない。
だって、俺は選ばれた子で特別なんだ。
他の奴らとは違う。
他のただの〝人間〟とは違うんだ。