第3章 弱さと強さは紙一重
調査兵団に入団して直ぐのことだった。
調査兵団の中で一際腕が立つ男がいると新人の私達にもすぐ噂は伝わった。
どんな人だろうと、私たちは一目見ようとその人の元へと訪れオルオは、見事にその人の虜になり、それからのオルオはとにかくキモかった。
「お前ら、いいかこれは……」
「なんかオルオキャラ違くない?」
「アンタまさかそれ、あの人の真似だしたら滅茶苦茶似てないし気持ち悪いだけだからやめたほうがいいわよ」
私たちから一方的に罵られても止めることをしなかった。あの人のどこにそんなに憧れる要素があるのか。
わたしには理解ができなかった。班がそれぞれ皆違ったしそれから特に関わることもなく数ヶ月が過ぎた頃だった。
わたしの元に一通の手紙が届いた。
それは、私の恋人からの手紙だった。
〝この手紙が届いた日の夜、落ち合おう〟
と。
詳しく場所も指定され時刻はとうに皆が寝静まっている時刻だった。
普段のリヴァルならこんな時間に落ち合おうだなんて言うはずがない。夜道は危険だからとか言うような人だった。
だから、少し不信に思ったのも事実だった。
けれど会いに行かない理由なんてなくて
私だって会いたかった。
だから、こっそり抜け出す事にしたのだった。
大丈夫、バレなきゃ問題ない。
そんな、軽い考えで。
‥
‥
‥
「よいしょっ、と」
大丈夫。
右、左、前、後ろ。
誰もいない。
ゆっくりと寝室を抜け出し後は馬を調達すれば良い。
馬小屋になんて誰もこの時間に居ないはずだろうと思ったのが間違いだったのだ。
「……こんな時間に何してんだ」
「…………リヴァイ……兵長」
馬小屋で仔馬を撫でていたリヴァイ兵長に会うなんて誰が予想しただろうか。
穏やかだった顔がわたしを見た途端眉を寄せ
ギロリとした鋭いナイフのような瞳で私を見上げ立体機動装置を念のため付けてきた私の服装と装置を主に見ながら何してんだ、ともう一度呟いた。
これは、どう言い訳をしようか。
初めて会話した私達の印象は恐らく二人とも最悪だったに違いない。