第2章 複数の選択肢
「あ、マリア上官!」
「お。スプリンガーか。なんか最近よく会うな」
走ってきたのか少し息が上がってすー、はー、と整えているスプリンガーにふっ、と笑う。
そういえばなんでこいつ走ってきたんだ?
急ぎの用事かなんかか。
「えっっっ!?そ、そそうですかね。き気のせいだと思いますけど」
「……そうか。まぁいい。今からまた書庫か?」
「いや、今日はたまには息抜きも必要じゃねーかってジャン達に言われて休みです」
「そうか」
息抜き。
確か訓練兵達も週に一度休みがあったっけな。今日はその日だったか、と思い出して納得する。
ふと、隣から視線を感じ視線を向ければ目があってそそういえば、と口ごもりながらスプリンガーが少し言いづらそうに口を開いた。
「上官は、今はどこ所属なんですか?
噂で聞いたんですけど、ここには元々いた訳じゃないって聞いて」
「ああ。そういえば話してなかったっけな。」
「はい、俺に調査兵団を勧めてきたって事はやっぱり、調査兵団なんですよね」
「いいや。違う」
「えっ」
「私は憲兵団所属だ」