第2章 複数の選択肢
心底驚いたようにスプリンガーは私の答えを聞いて数秒固まった。
そして、ハッとして言葉を選ぶようにじゃあ、何でですかと言った。
そりゃそうだ。
調査兵団に勧誘しといて自分はその所属の部署じゃないなんて笑わせる話だと私もそう思う。
実際、元々は調査兵団だったのだ。
訓練兵として三年共に過ごした仲間たちと調査兵団を希望し私は初めて外へ出た。
外で巨人を見て一度〝あの時〟見たはずだった。だから恐怖なんてものはなくただ静かな怒りだけがそこにあった。
そして巨人の恐ろしさを知り初めての壁外調査で部署を移ったのだ。
私はとても、弱かった。
本当に、弱かったのだ。
「今から時間はあるか?」
「あ……はい!!全然今日は一日中暇だったんで!」
「……そうか。
どうせだ。昔話に付き合ってくれないか。私が何故憲兵団に所属しているのに調査兵団の勧誘をしているのか。それも、昔の話を聞けば納得するだろう。」