第2章 複数の選択肢
「今日は早いな、スプリンガー」
「……早く、目が覚めたんで」
「そうか」
朝からなんてタイミング悪りぃんだよ。
チッ、と内心舌打ちを零しながらちらりと横目でマリア上官を見れば、ん?とこちらを見下げていて不自然にそらしてしまう。
俺はこの人が嫌いだ。
この人に褒められたことなんてねえし。
寧ろ毎日扱かれてメンタルやられる毎日だ。
こんな地獄みてえなのを後一年半も無理だなんて思うくらいにはきつくて仕方がない。
「今日訓練が終わった後、スプリンガー私の自室に来るように」
「えっ、」
「今、全員と面談をしていてな。
お前はまだだったなと思ってな」
「………わかりました」
「ん、朝からすまんな。じゃ、また後でな」
そのまま背を向けてスタスタと歩いていく上官が角を曲がって見えなくなってからはぁ、とため息を零した。
…俺なにいわれんだろ。
もしかして、お前には見込みがないとかで追い出されたりして。
「…あり得そうでこえーよ…ほんと」