第1章 駆け出しの兵士達
(otherside)
僕は、無力だ。
昔から夢ばかり見て誰かに守ってもらうばかりで何かを変えられたり何かを守ったりなんて出来たことがない。
そんな僕が、エレン達と共に訓練兵になれたことは本当に誇りに思うし一年経った今ようやくこの生活にも慣れてきたところだった。
これから、落とされるかもしれないけれどそれでも必死に食らいついて周りより劣っている部分は補えるようにと努力した。
けれど努力すれば努力するほどエレンやミカサは僕の上をいく。最初はそれなりに追いつけたんじゃないかとか対等になれたんじゃないか、なんて思っていた。でもそれは勘違いだったんだ。追いつこう、と必死にもがけばもがけばもがく程その差を嫌でも突きつけられるようで日に日に自分は自信を無くしていた。
そんな時、
マリア上官に呼び出された。
まるで、見計らったかのようなタイミングで。
「今日、ここへ呼ばれた理由はわかるかアルミン.アルレルト」
真っ直ぐに見下ろしていた。
全てお見通しなんだ。
この人には。
わかってしまうんだ。きっと。
ごくり、と喉に溜まった唾を飲み込んで
バン、っと心臓を捧げる。
本当に僕はどうしようもなく、弱い。