第1章 駆け出しの兵士達
「僕に足りないもの…」
実力、力量、脚力、体力、体格、瞬発力、忍耐力、耐久力、持久力。
頭の中で考えて口にしようとした時だった。
「恐らく、今考えていることは全て違う。
〝力〟に囚われてる時点でまだ何もわかっちゃいない。このままだとお前戦場で真っ先に死ぬぞ」
「!」
「一旦力から、離れてみればいい。
…案外近くに答えは転がってるもんだ」
そういうとそのまま、背を向け歩いて行ってしまった。
言いたいことだけ言って…
いや、上官はヒントをくれた。
〝力〟から、離れてみればいいと。
答えは案外近くに転がっているかもしれないと。
さっき瞬時に思い浮かんだ言葉はたしかに全て力と書かれた言葉たちだった。
じゃあ、なんなんだ。
一体、何がそんなに大事なんだ。
上官は僕に何を伝えようとしているんだ…?