第11章 平穏ってなんだっけ~キセキ+α~
「え~それって祓い屋の才能あるってことじゃ~ん。ね、アンタ秋田おいでよ」
妬み嫉みっていくらでも沸いてくるから面倒なんだよね~と紫色。
「なっ、ダメッスよ紫っち!!俺だって生き霊で要らない苦労してんすからね!?天然強制お祓い仕様の有料物件って事でしょ!!?渡さないッスからね!?」
「へぇ、黄瀬ぇ、良いモンもってんじゃねーか。こっちに寄越せよ」
「青峰くん、それは彼女に失礼な物言いですよ。…まぁそばに置きたい気持ちは分かりますけど」
「ふん、黄瀬の生き霊は大方ファンがらみのモノだろう。むしろさっさと餌食になってしまえば良いのだよバカめ」
黄色、青色、いつの間に居たのか水色、そして緑色が次々に言葉を発する。
『な、何を言ってるのか分からないのだよ……』
思わず衝撃的な語尾の緑色の彼を真似てしまう位には混乱していた。
思わずカラフルな集団から顔を背け、彼らと同じジャージに身を包む人達の方を見る。
「アツシ、説明も無しに秋田に誘っても彼女が困ってしまうよ」
「黄瀬ぇ!!そもそもテメェの側に寄らせる筈がねぇだろうがシバくぞ!!」
「っもう、大ちゃん!女の子にその言い草はどうなの!?」
「あー、黒子は大抵怪異にもスルーされるんだろ?今回みてぇなの早々ないんだったら別に本人の好きにさせてやりゃ良いんじゃねぇの?」
「ブッフォ、真ちゃん自分だって欲しいくせに何冷静な振りしてんのさ!?」
ダメだ、余計分からない……!!取り敢えず水色の彼を除くカラフルな人達よりマトモそうという事しか分からない…!!