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Happy Days

第11章 平穏ってなんだっけ~キセキ+α~


【ギィヤァあぁァアァっ…………】

「はっ?…誰だっ!?」

「!?」

「ちょ、此処って…!?」

「た、助かった、のか…?」

だからさっき夢で見た彼らがこちらを見て目を丸くしてるのを見て心底驚いたし、何より蹴ったドアが内側に倒れ、あまつさえその下敷きになった少女が断末魔っぽい叫びと共に消滅としか言い様のない消え方をしたのにも、何が何だか分からなかった。

エッ、ナニコレ。ちょ、誰か説明しろ下さい!!

『え、え?何今の。笠松君、…は無理か。えーと、森山君、だっけ?教えてくれる?』


ガヤガヤと騒々しい(見た目もカラフルなのが多い。目が痛い)人達の中で見知ったクラスメイトとその友人。

まさか夢に出てきたのを理由に初対面の人物に声を掛けられるハズもなく。

でも明らかにおかしな状況に、説明を求めクラスメイトを見やれば女性が苦手な彼は既に真っ赤。こりゃ無理だと彼と良く一緒に居る男子の方に問い掛けたの、だが。

「あ、ええっと「イヤイヤイヤ!!アンタが何者ッスかーー!?」って黄瀬、言葉被せてくんなよ!!」

「涼太、煩い。僕が説明しよう、だがその前にいくつかこちらの質問に答えて貰うよ」

うっすら見覚えのある黄色(そう言えばモデルが入学したとか言ってたな)がキャンキャン吠えたかと思うと間髪入れず赤色が威圧感たっぷりにそう続けてきた。

そう言えば先ほどの夢でリーダー的な存在だったか?

正直飛び飛びの情景だから定かでは無いが、取り敢えず視線が痛い。目で人が殺せるんじゃなかろうか。

「はぁ、良いですけど…」

その後は何故か体育館の中で円陣を組んだ彼らに囲まれて話をするはめになった。

驚いた事に彼らは、北は秋田南は京都から気が付いたら廃校に閉じ込められていたのだという。そしてまさに私が夢で見たような脱出劇を繰り広げていた、と。

私はというと先ほど見た夢の話、先生から笠松君にファイルを預かった事、ドアはちょっとイラッと来て出来心で蹴りあげた事等を赤色の彼に聞かれたまま話す。

ドアを触った時変わった事はと言われ、強い静電気が走った位だと告げるや、カラフルな面々が物凄い反応した。

「!へぇ、もしやと思ったがやっぱりかい」

やっぱりって何。てかこの人背は高くないのに何か怖い。王様にひれ伏す平民の気分だ。
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