第10章 つまりはそう、キミのせい ~赤司~
うーむ、真ん中歩いたら連れ去られた宇宙人だなこれ…!!
「そういえば、春休み中に鈴木と何かあったの?」
『は?鈴木…?って、あぁそっかよっちゃんサッカー部マネだもんね。…あったって言うか、闇討ちにしてやりたいような事があっただけだよ』
「あら、穏やかじゃ無いわね」
アホな考え事をしていた事もあり一瞬誰だソイツと思ったが、あれだ罰ゲームで告白してきた系クズだ。その事を2人に説明すると、2人とも生ゴミを見るような目で鈴木を扱き下ろしてくれた。
「アイツ調子乗ってんな、ボコるか」
「じゃあ私はドリンクに桜でんぶでも混ぜとくか」
『レオ姉物理的な解決自重!てかよっちゃんのも知らずに飲んだら食感にビビるから!でも食用なのはさすが!!』
こうやって優しくしてくれる友人が居て私は幸せだ。鈴木の事はアドレスごと消去してるよと言えば2人とも頭を撫でてくれた。くすぐったくて、つい顔が緩む。
「の良さってこうやって近くで一緒に過ごしてないと分かりにくいものね、前は見た目もっさかったし?」
『レオ姉それ誉めてんの貶してんの?』
「それなのよ!」
レオ姉がからかうようにして私のイメチェンについて触れと、よっちゃんが拳を振り上げるようにして叫んだ。
「、髪切ってコンタクトにしてめっちゃ可愛くなったっしょ?あのバカが部室で惜しいことした、みたいな事言ってたからさ」
「そうね、知らない人間から見たらってば"これが私!?"みたいな変わり方したものね」
『2人とも、誉めてくれて嬉しいけどさ、前の私どんだけもさかったのだよ…』
思わずジト目で幼馴染みの口癖を真似て返す。可愛いと言われて照れてるのは内緒だが、きっと2人にはバレているだろう。
まぁ実際には、赤司だってすぐ気が付いてた位だし激変したわけじゃないだろうけど、誉められるのは嬉しいものだ。