第10章 つまりはそう、キミのせい ~赤司~
その考えをコタ、レオ姉、ねぶやんに話したら、3人とも何とも言えない表情で顔を見合わせた。
「…お前頭いいのにバカなんだな…」
『えええ!?ねぶやんにバカって言われるなんて心外だよ!?断固訂正希望するよてかむしろ訂正しないと次の考査のヤマ張り教えないから!!』
「はぁ!?おま、それはズリィよ!!このミニチビラ!!」
『変な怪獣みたいな名前つけんなこのギュウドーンめ!!』
「こっちの台詞だよなんだギュウドーンって!!牛丼に謝れよ!!」
『そっち!?』
最終的にねぶやんにバカと言われる始末。ねぶやんとギャーギャー言い合う私の耳には、レオ姉とコタの会話なんて入って来なかったのである。
「ねぇ、玲央…俺ちょっと赤司が可哀想な気がしてきた…」
「奇遇ね、アタシもよ……」
中学の時から嫌がらせされてたのよ!!というの話も聞いたが、どう考えても好きな子に意地悪してしまうの図、なのである。
「え、赤司って恋愛音痴なのかなぁっ?うわーおもしれー!!」
「アタシ初対面で征ちゃんに、を泣かすようなヤツにはあげないよって言ったんだけど…」
「確実に赤司のが泣いてるね!!」
ギャハハと腹を抱えて笑うコタと溜め息をつくレオ姉に気が付きどうしたの、と声をかけるが"は可愛いなぁって話よ"と逸らされた。男の子同士の密談ってヤツですかチクショー。
「ただいま~、あー疲れた。にレオ姉、次移動教室だよ~」
『あ、そうだった!よっちゃん有り難う!!レオ姉、行こっか。コタ、ねぶやんまた部活でね!』
更に聞こうとするがそこによっちゃんが戻って来たので断念した。移動教室の事を思いだし慌てて弁当を片付けて自分の机に戻る。
よっちゃんは部活は違うけど一番仲が良い友人だ。今日みたいに部活のミーティングで抜ける事はあるけど、大体5人でお昼御飯食べることが多い。
クラスの違うコタとねぶやんに手を振って見送り、3人で廊下を歩く。レオ姉は背が高いし見目麗しい。よっちゃんも女子の中では背が高い方でおまけに美人なので自然と目立つ。