第9章 俺達帝光男バス部!!~キセキ+黒+虹~
「な、ヤベーだろ!?まさか先輩がなぁ~?」
「てかちん、声色っぽいよね~」
「確かに…っていやいや何言ってんスか2人とも!?」
「…いわゆる3Pってヤツでしょうか?」
「って黒子っちも何冷静に分析してるんスか!!」
好奇心の塊のようにニヤニヤしている青峰と、珍しくお菓子を頬張らずに聞き耳を立てる紫原。
まさかの黒子も無表情ながらワクワクしている様子である。
「お前ら着替えもせずに何をしているのだよ」
そこへ登場したバスケ部の良心、もとい緑間。この際変人な事には目をつぶろう、そう決めた黄瀬はすがるような気持ちで声をかけた。
「緑間っち、とにかく中の会話を聞いて欲しいッスよ!!」
人差し指を口に当て声を潜めるよう示してドア前のスペースを空ける。
「全く、何だと言うのだよ……」
文句を言おうとした緑間だが、更衣室から聞こえてくる声に固まる事となった。
(もう1回、だな)
(痛っ、やっぱり無理だよ虹村くん自分でやってよぅ…)
(…俺がしてみましょうか?)
(えっ、赤司くんこう言うの得意なの!?)
(特別得意という訳では無いですけど、虹村主将よりは上手いと思います。ーちょっと脱いで貰って良いですか?)
(はぁ!?そんなら俺がするっつーの!!)
「な、な、な……!!破廉恥なのだよっ!!!」
わなわな震え出す緑間。ーあ、ヤバいかも。
破廉恥ってお前どんな言葉のチョイスしてんだよ、とか突っ込む間もなく、緑間が勢い良く更衣室のドアを開けた。
当然、ドアに寄り掛かるように聞き耳を立てていた連中も雪崩のように室内に転がりこんだ。