第3章 たった一つ ~キセキ+黒+桃~
「ああ、あれは父から"最高の一品を見つけるまで"という条件で借りていたものだからね」
『じゃあ今は付けて無いのは、逸品を見つけたって事?』
「フフ、そうなるね。だけどなかなか手に入らないんだ。この僕の予想すら越えるようなヤツでね、尻尾を捕らえにくいんだ。まあ手に入れたら、どんな手を使っても絶対手放さないけどね」
「赤司でも手に入りにくいなんて興味があるのだよ」
「予想を越えるって、そんなに高ぇーのか?」
「ちょ、もしかして数千万とかッスか!?」
「でも時計に尻尾ってどういう事、赤ちん~?」
「あ、ボク何か分かりました。そう言う事なら言い方変えます。飾りっけの無い、それでいてこの上なく落ち着く存在です。酸素と同じくらい有るのが当たり前なので無くしたら文字通り死んじゃいますね」
「はぁ!?おいテツ何言ってんだ!?」
「何だ、テツヤはもう分かったのか」
『流石赤司君、質問の意図読んじゃてたかあ・・って最後何か恐いよ!?そんで黒子君も分かっててそう言い切る所男前過ぎる・・・!!』
「、どういう事なのだよ?」