第15章 僕達洛山高校男バス部!! ~洛山~
赤司が何だかんだと理由を付け、2人が生徒会室で昼食を摂るのは入学してすぐに定着した。
きっと自分の緩んだ顔を他人に見せたく無いのだろう。
監督は居るが戦術の考案など赤司とが担うことも多く、高頻度で生徒会室での昼食タイムにはバスケ部レギュラーが集う。
この時ばかりは、の手作り弁当を幸せそうにつつく赤司の姿を見ることが出来る。
些細な変化の為気が付いて居ないヤツら(お子ちゃまと筋肉達磨)も居るのだが。
ちなみに小太郎はの弁当からだし巻き卵を強奪して、赤司によって練習3倍を言い渡されていた。
練習メニューを話し合う中での提案に見えるようにカモフラージュされており、小太郎は悲鳴を上げつつもそれが醜い嫉妬から来る無茶ぶりとは気が付かなかった。
実渕なんかは"お前ごときがの手料理を食うだとギリィ"な心境から来る報復だと分かってはいたが、飛び火を恐れ口には出さない。賢明な判断である。
勿論授業後の部活でもデータのチェックやらで2人が一緒に居る時間は長い。
部活後の自主練にはが付き合い、当然赤司がマンションまで送っていく。たまに帰りに2人で寄り道することもあるらしい。
そう、お分かりだろうか。
コイツらこれで付き合って無いんだぜ…!?な状態である。
そして我らが主将はに恋をしている。
中学の時からのようだから畏れ入る。何にって、あの何様俺様赤司様とごく普通に接する女子というだけでも驚きなのに、赤司が建設した恋愛フラグをことごとく破壊するに、だ。
お子ちゃま葉山と脳筋達磨の根武谷に勝るとも劣らない恋愛音痴のバスケ馬鹿、それがである。