第13章 罪
ユナ side
私はこのまま生かしていても、病で死ぬだろうと、ここで今すぐ始末されることにはならなかった。
それより、労働力として開拓地へ送るということになった。
そこで命が尽きても構わないだろうと。
憲兵たちは出て行き、医師は去り際に
「・・・すまない。儂らは王政に報告する義務を課せられているのだ。だが、お前さんの命だけでも救うことを赦してもらいたいと思ったのじゃ。」
と私に謝るように呟いて行った。
『ありがとうございました、先生・・・。』
私は、去って行く医師に頭を下げた。
後に、タイラー家は王政の迫害対象者を擁護したとして、またその不浄の女子が他貴族の嫡子に乱暴をはたらき負傷させた等の責任をとるため、貴族の地位を剥奪されたと聞いた。
私が、めちゃくちゃにしてしまった・・・。
開拓地へ移送される馬車の中で、鐘の音が聞こえた。
地上は自由な所だと思っていたけど、
私には、もう自由はないのかな。
何を目的として生きて行こう・・・
リヴァイの元へ帰りたい・・・
私に残されたのは、リヴァイにもらったペンダントだけ。
私は・・・どこにいても、リヴァイのことを想うよ・・・。