第11章 離れる心
ユナside
私が養女?
ファーランから聞いて、頭に?がついた。
どうして私が養女?
娘さんに似ていたとしても、私はその人じゃない。
誰かのかわりになんてなれないし、何よりも私は・・・ここにいたい。
ここには好きな人がいる。
リヴァイがいて、ファーランがいて、みんながいて・・・私はそれだけで幸せだもの。
地上には、ここにはない自由があるかもしれないけど、私1人だけ自由を手に入れても、意味がない。
だから最初から考えることはない。
それなのに、連絡先を預かったり考え込んで・・・リヴァイの様子がちょっと気になる。
つい先程、リヴァイと体を重ねて結んだばかりの幸せを思い返して、複雑な心境になっていた。
『大丈夫だよね・・・』
(私の幸せは、ここにあるもの・・・)
そっと胸元のペンダントに触れて、窓の外を眺めていた。