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大切な物をタイセツに【進撃の巨人】

第18章 初めての経験


リヴァイ side

ユナは兵団服を身にまとい、俺の部屋をあとにした。

まだ朝も早い時間だが、俺の部屋からの「朝帰り」を目撃されたくないらしい・・・俺は構わないが。

夕べは、ユナの体を隅々まで堪能した。

ユナは、俺の欲しかったぬくもりそのものと言っていい存在だ。

触れていると気持ちが癒され、落ち着く。

それと同時に、愛しさに気持ちが昂る。

ユナの幸せを願い、一度は手ばなし失ったことは俺のした唯一の後悔だ。

しかし、失ったと思っていたユナが、再び俺の目の前に現れた。

今度こそ、やり直す・・・いや、ここから始めてやる。

もう、大切なものをなくしてたまるか・・・。




俺は朝食を済ませると、エルヴィンに頼まれていた書類を届けに団長室へと向かっていた。

ふと訓練場に目をやると、新兵達と各班の上司達で立体機動の訓練の説明をしている。

中にはユナの姿もある。

(・・・あいつには基本的な体術や剣術は、ケニーと俺とで仕込んであるからな)

「お手並み拝見といくか。」

俺はユナの腕前をみようと、訓練を傍観する。


「次、スノーベル!」

『はい。』


パシュッ、パシュッ


ザッ・・・


ユナは立体機動装置を使いこなし、訓練場の森の中を軽やかに飛び回る。

所々に仕掛けられた巨人のモデルのうなじ部分を、次々に切り裂いていく。

力は足りないが、動きに瞬発力とスピードがある。

(反動を生かしてやがるな、わかってるじゃねぇか)

まわりの兵達はザワザワと皆、ユナの動きに驚いていた。


「おい、あの子の動き、速すぎだろ?!」

「すげぇ!あっという間だ・・・。しかもほとんどクリーンヒット!やべぇ・・・。」

「女のくせにやるじゃんか。それに可愛い・・・。」


(ユナを見すぎだ、クソガキ共が・・・。)


「はぁぁ・・・!すごいよ、モブリット!見たぁ?ユナのあの動き!あんなに小柄でか弱そうなのに、ちゃんと力の使い方も見極めてる感じだし!・・・どうやったらああも舞うように動けるわけ?!・・・・やっぱり、今夜ももう少し語らいたいなぁ・・・。」

近くでハンジがクソみてぇにはしゃいでるのを横目に、俺はユナを見る。





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