初日に会ってヤッただけで嫁認定された女「R-18」
第1章 #01
藤原はついにキレる。
「ちょっと東雲さん!いい加減にしなさいよ!
子供じゃないんだから!」
「まぁまぁ落ち着け二人とも。
新人さん怯えさせちゃいけないじゃないか!」
東雲と藤原の間で怯える名前。吉田が仲裁に入る。
名前は困惑して声を掛けようとおどおどしている。
東雲には名前が小動物のように見えた。
パッとしない顔立ちで地味で、正直不細工だが愛嬌がある。
大人しくて弱気だ。
藤原にマウントは取れないけど名前にならマウントが取れる。
と、東雲は思いにやりと笑った。
「…ちっ、仕方ねぇな。」
名前はいきなり繰り広げられた喧嘩に固まる。
藤原は笑って名前に謝る。
「ごめんね~苗字さん。東雲さんいつもこうなの。
許してあげてね。」
「はい。」
名前は藤原に言われて返事をする。
「ふざけんなよ藤原ァ!」
ついに東雲がキレだす。藤原は笑う。
「にゃはは~。ということで東雲さんよろしくね~。
苗字さんも何かわからないことあったら何でも聞いてね。」
「よろしくお願いします。」
去る藤原にお辞儀をする名前。東雲は頭を抱える。
新人を押し付けられてしまった東雲。
藤原は藤原で何か考えがあるのだろう。
名前は何も悪くないのに東雲に謝る。
「すみません…。」
「ふん。媚びやがって。教えてやるからこっち来いよ。」
名前はちゃんと返事と挨拶ができる。
少し前に入ってすぐやめた返事もできないような新人とは違う。
続きそうな気がすると東雲は判断した。
「はい。」
名前は職場とは別の部屋に連れていかれた。