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ハリー・ポッターと龍宮の姫巫女

第8章 姫巫女と最初の一週間


 ゴーストも厄介だったが、シオンにとってはさほど害ではなかった。

 ポルターガイストのピーブスは、生徒へ度々悪戯をしているようだが、初対面のときのことがあるからか、シオンの顔を見ればすぐさま背筋を正し、「勉強、お疲れさまです!」とお辞儀をしてくれるのだ。

 だが、ハリーやロンは違うようで、頭の上でゴミ箱をぶちまけられたり、足元の絨毯を引っ張られたり、授業に遅れそうになったときに出くわしたときは、遠回りの道をわざと行かされたこともあったようだ。


 しかし、ホグワーツの管理人であるアーガス・フィルチはその上を行く。
 ハリーとロンは、一日目から目をつけられたのだとぼやいていた。

 なんでも、道に迷ってしまった二人が開けようとしていた扉が、四階の立ち入り禁止廊下の入口で、その現場をフィルチに見つかってしまったのだそうだ。
 道に迷ったと言っても信じず、わざと押し入ろうとしたに違いない、地下牢に閉じ込めると脅されたらしい。

 そのときは、ちょうど通りかかった、『闇の魔術に対する防衛術』を担当するクィレルのおかげで二人は救われた。

 フィルチはミセス・ノリスという、痩せた猫を飼っている。
 ミセス・ノリスは一人で廊下の見廻りをし、彼女の目の前で規則違反をしようものなら、あっという間にフィルチに伝わってしまうのだ。
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