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ハリー・ポッターと龍宮の姫巫女

第7章 姫巫女とグリフィンドール寮


「へぇ……それで? 『継承の儀』っていうのは何かしら?」

「あ、それはわたしが……」

 月映にばかり説明させてはいけないと思い、シオンが手を上げる。

『継承の儀』とは、先代姫巫女が引退を表明したことで、全国の『龍宮一族』を集め、次代の姫巫女を決めるための儀式だ。
 祭神に舞を捧げ、呼び出せた者が『龍宮の姫巫女』を襲名するため、『襲名の儀』とも呼ばれる。

 あくまでも『龍宮の姫巫女』は役職であるため、分家筋や傍系から出たといって、養子に向かえる必要はないが、その場合は本家での生活をするようになる。

「ちょっと待って。純血なのは直系だけでしょ? 分家にも魔法を使えない人間が出ているのなら、わざわざ国中から集める意味なんてあるのかしら?」

『マリアだったな。そなた、良いところを突いてくる。しかし、そなたらの使う魔法と、龍宮の「異能」、そして「祭神を召喚する力」は、別ものなのだ』

 魔法は魔法力を消費して行使されるものだが、『龍宮の持つ異能』は龍宮の血さえ引いていれば可能だ。

 ただ、少なからず魔法力に左右されるところもあり、上級の妖や神獣を召喚するにはそれだけの魔法力が必要になってくるが、低級霊を使役するだけなら、マグルのような魔法力のない人間でも可能である。

 さらに、『祭神』を召喚するのに必要なのは龍宮の血と、穢れのない心、その心を映す『舞』。

 魔法力が全く必要ないわけではないが、魔法力以外の部分の比重が非常に高い。
『祭神』の心を揺さぶる清浄な舞を捧げることで、神は庇護を与えてくれるのだ。
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