第18章 姫巫女と禁じられた森
「シオンはどう思う?」
「え?」
唐突に話を振られ、シオンは思考の海から浮上した。
「話を聞いてなかったの? 『賢者の石』のことよ。絶対、ダンブルドアに言った方がいい。私たちで動かない方がいい。シオンだって、そう思うでしょ?」
「ハーマイオニー。証拠がないんじゃ、ダンブルドアだって動いてくれないよ。僕たちだけでどうにかするしかないんだ。そうだろ、シオン?」
「え、えーっと……」
ハーマイオニーとロンに迫られ、シオンはハリーに助けを求める。
だが、彼も肩を竦めるだけで、助け舟は期待できそうになかった。
そこへ、三人のもとへ手紙が届く。
シオンとハリーとハーマイオニーへだ。宛名はミネルバ・マクゴナガル。
おそるおそる手紙を開けると、同じ内容が書かれていた。
『処罰は今夜十一時に行います。
玄関ホールでミスター・フィルチが待っています。
マクゴナガル教授』
四人は顔を合わせ、ガックリと肩を落とした。
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