• テキストサイズ

ハリー・ポッターと龍宮の姫巫女

第13章 姫巫女とクィディッチ


「……ってことは、ハリーがスニッチを取れば、試合が終わるんだね?」

「そう。逆に言えば、ハリーかスリザリンのシーカーがスニッチ取らない限り、試合は終わらない」

 シェリルの返しに、シオンは顔を青ざめさせる。

 制限時間なしのゲームなど、ルールに改善の余地があるのではないか。

 それに、ブラッジャーなどという、選手を襲うようなボールも危険だ。
 もし当たったら、怪我では済まないことだってあるだろう。

 そもそも、なぜこのようなゲームが人気なのか、シオンには分からなかった。

 そこへ、選手が箒に乗って入場したことで、もの凄い熱気がグラウンドを覆う。

「すごい歓声……耳が割れそうですわ!」

「そう? これくらい普通……あ、ハリーだ!」

 耳を押さえるヒマワリに、ハリーを見つけたシェリルが弾んだ声を上げた。
 弾んだ……とは言っても、その変化に気づける人間は少ないだろうが。

「ジョージさんもいるよ。ほら、あそこ。あ、フレッドさんも一緒だ」

「え、どこ? 全然分からなかったよ」

 ジョージとフレッドを見つけて指差すが、ロンは見つけられなかったようだ。


 やがて、グリフィンドールとスリザリンの選手たちが、それぞれ定位置につく。

 審判は、飛行訓練を担当する、マダム・フーチだ。

 正々堂々と戦うように言って、 フーチがホイッスルを吹き鳴らした。
 一斉に箒が舞い踊り、選手がボールを追い始める。

 最初にそのボール――クアッフルを取ったのはグリフィンドールの選手だった。
 それを見た実況役の生徒が、マイクを手に実況を始める。
/ 362ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp