第13章 姫巫女とクィディッチ
クィディッチのルールを知らないシオンやヒマワリたちに、ロンとシェリルが簡単に説明してくれた。
選手は、一チームに七人で、使用するボールは三種類。
ゴールに入れることで十点が加算される『クアッフル』。
選手を叩き落そうとする暴れ玉――『ブラッジャー』は二個用意されている。
そして、取ることで一五〇点が加算され、試合が終了するという、羽の生えたクルミのような、小さな黄金のボール『スニッチ』。
選手のポジションは四つ。
クアッフルをゴールへ入れて得点する『チェイサー』が三人。
敵チームから自チームのゴールを守る『キーパー』が一人。
『ビーター』は二人いて、クラブ(棍棒)でブラッジャーから味方を守りつつ、それを打ち返して敵選手を妨害する役割がある。
最後に、『シーカー』。
スニッチを取る役割を持った、最も重要なポジション。このシーカーがスニッチを取らない限り、試合は延々と続くようだ。
その話を聞きながら、シオンは頭の中で試合の様子を想像していた。