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【防衛部】BITTER&SWEET CHOCOLAT

第1章 双つ星に魅せられて


「あ!そういえば」
突然、ぴったりと寄り添っていた日彦が声を上げた。
「名前!名前で呼んでもいい?!」
日彦は、雪菜の顔を覗き込む。
「お付き合い出来たら、名前で呼ぼうって決めてたんです」
月彦もまた、笑顔で雪菜に向き直る。
「え…名前なんて、今までも…」
雪菜は言いかけて思い返したが、一度も名前を呼ばれたことがなかった。
「…そっか…そういえば…呼ばれてなかったかも…」
「な!いいだろ?」
「…うん…いい、よ…」
子供のように急かす日彦に、雪菜は照れながら返事をする。
「では、遠慮なく」
月彦がそう言うと、日彦と視線を合わせてにやりと笑う。
「雪菜…」
「雪菜…」
二人は、わざとらしく雪菜の耳元で囁いた。
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