【防衛部】BITTER&SWEET CHOCOLAT
第1章 双つ星に魅せられて
「…まだ、好きだと言ってくれますか…?」
優しい月彦の声。
「当然、好きに決まってるよな」
自信に満ちた、日彦の言葉。
二人は不敵に笑うと、さらに距離をつめる。
「それとも、僕らじゃ不満ですか?」
「俺ら以上に完璧な奴なんていないぜ?」
二人の吐息が耳に触れると、雪菜は跳ねるようにソファーから立ち上がった。
「…二人はかっこいいし、不満なんてないよ…」
「当然ですね」
月彦は誇らしげにうなずく。
「再会してから、どんどん惹かれて…」
「当然だな」
日彦も満足げに笑う。
「でも…」
「でも、何です?」
「でも、何だよ」
不思議そうな顔で雪菜の言葉を待つ二人。
「二人とも魅力的で、選べないよ…」
その言葉に二人は顔を見合わせると、にやりと笑い雪菜の手を引いた。