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【防衛部】BITTER&SWEET CHOCOLAT

第1章 双つ星に魅せられて


「買出しの罰ゲームか何かですか?」
月彦もまた、不思議そうに問いかける。
「食材がいろいろ安くて…つい」
「食材って…お前、料理出来んの?」
日彦は怪訝な顔で雪菜を見下ろした。
「人並みに出来ますよ」
雪菜は少しむくれて頬を膨らませた。
そんな仕草に頬を染める別府兄弟。
「よかったら、食べに来ますか?」
「え?!いいのかよ!」
その一言にすぐさま飛びついたのは日彦だった。
「も、もちろん…」
間髪いれずの反応に驚く雪菜。
「いいんですか?」
「はい!食材はいっぱいあるし、持ってくれたお礼に」
うれしそうな月彦に、笑顔で答える雪菜。
「では、遠慮なく」
「何食べたいですか?」
「俺!ハンバーグ!目玉焼き乗せたやつ!」
日彦の勢いに、雪菜と月彦は目を丸くした。
そして、間を置いて笑い出す二人。
「あはは、まるで子供だね、ハル…」
「何だか、イメージと違って、可愛いです…」
「な、何だよ!」
揃って笑う二人に、むくれる日彦。
「ごめんごめん、ハル」
「ごめんなさいハル先輩。ハンバーグですね!了解です!」
雪菜の笑顔に頬を染めつつも、背中を向ける日彦。
「だったらほら!早く案内しろって!」
「そうですね…僕たちはあなたの家を知らないですし」
一人先を歩く日彦に呆れながら、月彦は雪菜に笑顔を向けた。
「はい。こっちです」
雪菜は月彦に笑いかけると、小走りに日彦を追いかけた。
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