【防衛部】BITTER&SWEET CHOCOLAT
第1章 双つ星に魅せられて
「あれー有基君だー」
「こんにちは…こちらの女性は?」
声を掛けられ振り向くと、端整な顔立ちの男の子が二人立っていた。
「あぁ!ブラザーズ先輩!こちらは、如月雪菜ちゃんっす!俺と同い年」
有基が丁寧に紹介すると、二人は雪菜に一歩近づいた。
「僕は兄の別府月彦。…可愛らしいお名前ですね」
「俺は弟の別府日彦。まぁまぁってとこかな」
にこりと笑う月彦に対し、不敵に笑い雪菜の顔を覗き込む日彦。
「…同じ、顔…」
二人は、全くと言っていいほど瓜二つだった。
「俺たち双子なんだ」
「君とは、是非とも仲良くなりたいな」
月彦は雪菜の手を取り、甲に唇を寄せた。
「え…あの…」
突然の行動に、雪菜は瞬時に顔を赤くした。
「雪菜ちゃん、顔真っ赤っす」
「あ、当たり前でしょ!」
一連を黙って見ていた有基が呟いた。