第11章 新しい任務
社長室に顔を出しに行った。
主「只今戻りました。」
福「御苦労。して…事件は解決したのか?」
太「勿論、1人も命を落とすこと無く解決出来ました。」
…多分だけど。
福「そうか…よい、仕事に戻れ。」
主「ありがとうございます…。」
後は報告書を書くだけ…
福「劉娥は残れ。」
主「はい…。」
何故…?
何も疚しい物は無いし、問題も無かった筈…。
太「では私は席に戻っているよ。」
主「分かった…。」
僕の頭の中では社長に怒られるとずっと考えていた。
心当たりはないが…。
主「其れで…何でしょう…?」
福「詳しい情報は報告書で見るとして…何故そんなに暗い顔をしている?」
ば、バレた…?
出来るだけ何時も通りにしていたのに…。
主「何時も…この顔ですが…。」
福「言いたくなければ良いのだが…余り無理はするな。仕事上、精神的なダメージを受けることもある。然し、其れはお前の所為では無い…忘れるな、責任はお前だけのものではない。」
社長がこんなに話すのを聞くは初めてかも知れない…。
新鮮な気持ちだが、言っていることに重みがある…流石社長。
主「わ、分かりました…。」
福「話は以上だ…。」
主「ありがとうございました…失礼します。」
却説、報告書を早く書かなければ…。
現在の時刻…午後7時20分…40分で終わらせよう。
太宰side
事件解決後から劉娥の顔はずっと暗い儘だった。
理由は分かっている…だからこそ、私にはどうにも出来ない…それが悔しい。
主「兄さん…報告書やってた、り…しないよね…。」
社長室から戻った劉娥は先程より何処か吹っ切れた様な顔をしている。
太「勿論、劉娥なら40分以内に終わるだろう?」
主「当たり前…絶対終わる。」
そう言って劉娥は自分の席に戻る。
何があったのかは帰宅後に聞くとしよう。
それ迄に私は劉娥への御褒美を考えておかなければ…。
劉娥side
社長のお陰でほんの少しだけ肩が軽くなった…気がする。
予想通り兄さんは報告書に手を付けず国木田さんに怒られているが、今回の件は兄さんがいないと遂行出来なかった…多分。
敦「あの…劉娥さん?」
主「はい…?」
敦「何時まで…その格好で居るんですか?」