第6章 中島敦の初任務
あれから…僕達は武装探偵社に戻って、谷崎兄妹は与謝野さんからの治療を受けていた。
主「僕も…狙われている…。」
太「大丈夫、劉娥には私がいる。今日はもう帰ろう。」
主「うん…。」
兄さんがいることには安心する…でも不安なものは不安だ。
夕食を終え、風呂も入り、後は寝るだけだ。
主「兄さん…。」
太「如何したんだい?」
兄さんと僕は何時も一緒に眠っている。
兄さんが居ないと僕は狂ってしまいそうだ…。
主「怖い…僕に、懸賞金がかけられているなんて。」
太「大丈夫だと言っただろう?劉娥は私が守る。」
主「うん…ねぇ、兄さん。」
太「何だい?」
主「ぎゅってして…?」
太「分かった。」
兄さんにこうしてもらうと暖かい。
ずっとこうしていられたらいいのに…。
太宰side
私の弟が可愛い…。
20歳にもなって抱擁と言えないのが私の可愛い劉娥だ。
すぐ目の前から大人しい寝息が聞こえる。
太「もう寝てしまったんだね…。おやすみ、劉娥。」チュッ
私は眠っている劉娥にしかできない接吻をした。
起きている時には絶対にしてはいけないから…。
主「に…ぃさん…?」
劉娥が起きていたことを私は知らなかった。