第6章 中島敦の初任務
兄さんは中島くんの異能力を、僕は芥川くんの異能力を消して戦いを止めた…。
相変わらず中島くんは意識がない…。
主「此れ以上は…駄目。」
太「ポートマフィアが、何故敦くんを狙うんだい?」
芥「人虎には…闇市で70億の懸賞金がかけられている。」
高額…一体誰がそんなことを…?
太「それは随分と景気のいい話じゃあないか。」
芥「そして、貴方にも懸賞金がかけられている…劉娥さん。」
太/主「「っ!」」
僕にも…?
如何してそんな…?
太「劉娥!危ない!」
その声で我に返った…。
芥川くんの羅生門がすぐ目の前にあった…僕には効かないけど。
異能力ー『火怨』
羅生門は消えた。
太「おいで、劉娥。」
樋「芥川先輩!」
銃口を向けられてしまった…。
…この人、僕達を知らないみたい…まあいいか。
芥「やめておけ、樋口。」
樋「ですがっ!」
彼女が芥川くんの部下…。
芥川くんも出世したんだね…部下から信頼を得ているのかな…?
樋「〜ポートマフィアは裏組織を取り纏める組織。それに、」
太「知っているさ。」
主「何を今更…。」
僕達がそれを知らない筈がない…。
芥「そうでしょうね。元ポートマフィアの太宰さん、劉娥さん。」
樋「元…ポートマフィア!?」
芥「次は人虎は勿論、劉娥さんも奪って、武装探偵社を壊滅させる。太宰さん、貴方の処刑はそれからだ…。」
何それ…僕も、狙われるの…?
太「へぇ…やってご覧よ。今の私の部下は君より余っ程優秀だ。」
主「絶対…思い通りにさせない。」
芥「撤退するぞ、樋口。」
樋「は、はい!」
あ、行っちゃった…。
結局…僕も狙われているんだな。
太「劉娥、おいで。」
兄さんが腕を広げている。
僕はそこに飛び込んだ。
主「嫌だ…怖い。」
太「大丈夫、私が守るよ。」
そうだ…中島くん達は?
太「敦くん、起きてよ。私一人で2人抱えるのは無理だよ。」
兄さんは僕に背負わせないつもりだ…。