第7章 ヤクザの恋人
遥side
今日1日は掃除と洗濯物をして過ごした。
特にすることも無く、遼くんの部屋のテレビを着けるとニュースが流れていた。
『篠田遥さんが行方不明になり、もうすぐ2ヵ月が経ちます。』
「・・・」
まだ探してるんだ。
拓真には忘れて欲しいと伝えたのに。
やっぱり心配だよね。
『昨日、昼頃に遥さんの姿が監視カメラの方に映っているのが確認されました。』
「えっ・・・」
映像を見てみると、間違いなく僕だった。
隣には遼くんの姿も。
僕だけならまだいいけど、遼くんが映っているとなると誘拐だと勘違いされてしまう。
誘拐には変わりないけど、今はお互い納得して一緒にいるんだ。
このままだと、遼くんが捕まってしまう。
どうしたら・・・
離れたくない。
『警察は誘拐事件と見て捜査を続けています。』
「違う・・・そんなんじゃ・・・」
もう1度拓真に会いに行って説得するしか・・・
けど遼くんの許可がないと。
「ただいま・・・遥?何やって・・・」
「あ・・・おかえりなさい。早かったですね。」
慌ててテレビを消す。
「何してんだ?」
「えっと・・・その・・・お出迎えをしようと・・・」
「・・・嬉しい。」
そう言って抱きしめてくる。
あまり、遼くんには言いたくない。
変に心配かけそうだから。
「ただいま帰りました・・・坂間さんは何を?」
須賀野さんが荷物を持って部屋に入ってきた。
「えっと・・・////」
「充電中。」
「・・・だそうです////」
「・・・」