第7章 ヤクザの恋人
遼side
「とりあえず・・・おめでとうございます。結ばれたんですね。」
「おぉ。」
須賀野が説明を終え、俺に祝いの言葉を言った。
やっと終わった。
これで遥に会える。
「ですが。仕事場に連れてこないでください。」
「・・・分かった。」
遥の元へ行こうと立ち上がる。
「どこへ?」
「遥の所。」
「あのですね・・・はぁ・・・貴方どんだけ好きなんですか。この後は借金回収と各社の売上の見回りですよ。」
そうだった。
めんどくさい。
さっさと金返せよな・・・。
「そうだ。遥も一緒に・・・」
「駄目に決まってるじゃないですか。」
「何故だよ。」
「仕事です。外は危険ですし。」
そうだよな・・・
我慢するか・・・
「・・・だったらサッと行って帰るぞ。」
「はいはい。」
扉を開けると遥が何かを持って立っていた。
まるで帰りを待っていた犬のように。
「あ、えっと・・・遼くん、朝何も食べてなかったからおにぎりを・・・と思って。」
「ありがとう。」
遥からおにぎりの入った袋を貰い、仕事場へ行くことに。