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【R18】最高の結婚

第5章 恐怖心と恋心


遥side

違う違う!!
これは恋なんかじゃ!

全員が食堂から出ていき、後片付けを済ませる。
時間が経っても、顔の火照りは消えずに熱いままだった。

拓真の時と同じだ。
告白されてからずっとドキドキして。
その時の鼓動と同じ。

・・・けど、今回は告白された訳でもない。
偶然あの人の可愛い部分を見てしまっただけ。
それだけなのに・・・
必死に笑顔を作ろうとしてたり、「美味しい」って僕のご飯をたべてくれたり。
そこに惹かれたのかも・・・?

恋って・・・こんなに簡単なの?
そもそも、これって恋なの?

「遥。」

「ぎゃ!?////」

「っ!?」

坂間さんに急に声をかけられ驚き、皿を落としてしまった。

「さ、坂間さん!?////」

声が裏返る。
恐怖で?
・・・緊張・・・?

「大丈夫か?怪我してねぇか?」

「あ、あぁ!大丈夫です!自分でやりますから!!怪我しちゃいますよ?!////」

皿の破片を拾い上げながら坂間さんは怪我の心配をしてくれる。

「いっ・・・」

指を切ってしまった。
血がじわりと滲んでくる。

「貸せ。」

「え?」

坂間さんは僕の手を取り、血を舐め取る。

「っ////」

ずるい・・・
こんなことされたら・・・僕・・・

「・・・顔赤いぞ?熱でもあるんじゃ・・・」

「ひっ・・・く・・・うっ・・・」

「は、遥?何で泣いて・・・」

「うわぁぁぁ!////」

僕は坂間さんをその場に放置したまま、部屋まで駆けた。
あまりの心臓の高まりに涙が出てしまった。

苦しい。
痛い。
辛い。

そんな感情が上り詰めていた。

「遥!?」
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